広島城下絵屏風
Folding Screen
広島市指定重要有形文化財「広島城下絵屏風」をはじめ、貴重な資料や解説などを展示しています。
天守閣 第二層「広島城下絵屏風」
広島市指定重要有形文化財
(昭和46年(1971)7月5日指定)
六曲一双、紙本彩色、(各)高170cm×幅368cm
※無断転載、引用、複製禁止
広島城下の四季。
春は城下の東・東照宮(とうしょうぐう)から訪れ、夏、秋、冬と季節は城下の西へ移って雪積もる天満橋(てんまばし)で終わります。ひとつの画面にすべての季節を展開する伝統的な「四季絵(しきえ)」の形式で描かれる広島城下絵屏風には、季節の折々の風景に、西国街道(さいごくかいどう)沿いの城下町の人々のくらしがいきいきと描かれています。
屏風の中のいろんな人たち
絵屏風の中には337人の人々と18匹の動物たちが描かれています。御厩(おうまや)前門前でしゃがんでいる侍など一部をご紹介いたします。※詳しくは、天守閣第二層の展示システムでご覧いただけます。
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1広島城天守
城下町の中心・そびえる天守。
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2歩く侍 羽織袴
八丁馬場を西に向かう侍。
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3侍と従者
南御門の方に向かう侍と羽織の従者。
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4歩く侍 袴
白壁の前を歩く侍。
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5馬引きと馬
御厩前で、鞍を載せて待機する馬引きと馬。
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6うずくまる侍
御厩前でしゃがんで乗馬の様子を見る侍。
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7侍(杖または鞭)
御厩前で鞭のようなものをもって立つ侍。
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8騎乗の侍
御厩前で乗馬の訓練をする侍。
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9御厩前の騎乗の侍
御厩前で乗馬の訓練をする侍。
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10侍と従者
侍と従者 槍持ち、長柄傘持ち。
広島城下絵屏風コラム
10侍と従者、「槍持ち」
「長柄傘持ち」の解説
300石取り以上で馬持以上とよばれる階層の侍は、常に馬一匹を家で飼育し、往来では槍一本をお供のものに携帯させるしきたりとなっていてこれを俗に「一疋(いっぴき)一本(いっぽん)」と言いました。外出するときに長柄の傘を使うことを許された侍は、長柄以上と呼ばれるトップクラスの格式の高い侍でした。